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複利とは?単利との違いと72の法則で資産が2倍になる年数をかんたん計算

複利とは、増えた利益にもさらに利益がつく仕組みです。単利との違いや、資産が2倍になる年数を暗算で求められる72の法則、長期積立で複利が効く理由を具体的な数字でやさしく解説します。

公開: 2026-10-16

「複利は人類最大の発明」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。お金を増やすうえで欠かせないのが、この「複利」の考え方です。さらに、複利でお金が何年で2倍になるかを暗算で見積もれる便利な目安が「72の法則」です。この記事では、複利とは何か、単利との違い、72の法則の使い方、そして長期の積立投資でなぜ複利が大きな差を生むのかを、具体的な数字を使ってやさしく解説します。

複利とは何か

複利とは、元本(最初に用意したお金)だけでなく、運用で増えた利益にもさらに利益がつく仕組みのことです。受け取った利息や利益を引き出さずに、もう一度投資に回すことで、増えたお金がさらに次のお金を生みます。これが雪だるま式にふくらんでいくイメージです。

たとえば100万円を年利5%で運用するとします。1年目は5万円の利益が出て、合計105万円になります。2年目は元の100万円ではなく、105万円に対して5%がつくため、利益は5万2500円。3年目はさらに増えた金額に対して利益がつきます。毎年の利益額が少しずつ大きくなっていくのが複利の特徴です。

ポイント:複利の効果を引き出すには「利益を使わずに再投資する」ことが前提です。利益をそのつど引き出してしまうと、後述する単利と変わらなくなります。

単利と複利の違い

複利と対になる考え方が「単利」です。単利は、最初の元本に対してだけ利益がつき、増えた利益には利益がつきません。毎年もらえる利益額は一定です。

100万円を年利5%で運用した場合の、単利と複利の差を見てみましょう。

期間単利の合計複利の合計
10年後150万円約163万円
20年後200万円約265万円
30年後250万円約432万円

10年では13万円ほどの差ですが、30年では180万円以上の差になります。期間が長くなるほど、単利と複利の差は加速度的に開いていくのがわかります。これが「時間を味方につける」と言われる理由です。自分の元本・利率・期間で計算してみたいときは、複利計算ツールを使えば、数値を入れるだけで将来の金額が一目で分かります。

72の法則とは(資産が2倍になる年数の目安)

72の法則とは、複利で運用したお金が約2倍になるまでの年数を、暗算でざっくり求められる目安です。計算式はとてもシンプルです。

72 ÷ 年利(%)= お金が2倍になるまでのおよその年数

たとえば年利3%なら「72 ÷ 3 = 24」で約24年、年利6%なら「72 ÷ 6 = 12」で約12年、年利8%なら「72 ÷ 8 = 9」で約9年で2倍になる計算です。逆に「10年で2倍にしたい」なら「72 ÷ 10 = 7.2」で、年利7.2%程度が必要だと逆算もできます。

72の法則はあくまで概算ですが、正確な複利計算の結果ともよく一致します。たとえば年利6%を正確に計算すると2倍になるのは約11.9年で、72の法則の「12年」とほぼ同じです。金利が1〜2割の範囲で特に精度が高くなります。

逆に「お金の価値が半分になる年数」も分かる

72の法則は、物価上昇(インフレ)でお金の価値が目減りするスピードの目安にも使えます。たとえばインフレ率が2%続くと、「72 ÷ 2 = 36」で、約36年後にはお金の購買力がおよそ半分になる計算です。現金で持っているだけでは価値が下がり得ること、だからこそ複利で運用する意味があることが見えてきます。

長期の積立投資で複利が効く理由

複利の力が最大限に発揮されるのは、長い時間をかけてコツコツ積み立てる場面です。なぜなら、複利の利益は後半になるほど大きくふくらむからです。最初の数年は地味でも、20年・30年と続けるうちに「利益が利益を生む」部分が雪だるま式に大きくなります。

毎月3万円を、想定リターン年5%で積み立てた場合の目安を見てみましょう。

積立期間元本の合計運用後の合計(目安)
10年360万円約466万円
20年720万円約1233万円
30年1080万円約2497万円

元本は期間に比例して増えるだけですが、運用後の合計は加速度的に増えています。30年では元本1080万円に対し、増えた分が約1417万円。増えたお金の半分以上が「お金が働いて生んだ利益」になる計算です。早く始めるほど時間を長く使えるため、複利の恩恵も大きくなります。条件を変えて試したいときは、NISAシミュレーションツールで毎月の積立額や期間を入れて確認すると便利です。

複利は「資産を取り崩す」場面でも役立つ

複利の考え方は、お金を貯める時期だけでなく、貯めた資産で生活する「取り崩し」の時期にも関わります。資産を運用しながら一定額ずつ取り崩すと、運用益のおかげで資産が長持ちします。早期リタイア(FIRE)を目指す人が「資産がいくらあれば、年何%で取り崩せば何年もつか」を考えるときにも、複利の発想が土台になります。具体的な目標額を知りたい場合はFIRE計算ツールが参考になります。

複利を活かすための注意点

複利は強力ですが、万能の魔法ではありません。次の点を押さえておきましょう。

  • 利益を再投資してこそ複利になる:受け取った利息や配当を使ってしまうと、複利ではなく単利に近づきます。再投資を続けることが前提です。
  • 利回りは保証されない:本記事の年5%などはあくまで仮定です。実際の投資はプラスにもマイナスにもなり、元本を下回ることもあります。
  • 手数料や税金が複利を弱める:運用コストや利益にかかる税金(通常約20%)は、複利の伸びを目減りさせます。低コストの商品やNISAなどの非課税制度を活用すると効果的です。
  • マイナスにも複利は働く:借金の利息やリボ払いも複利で増えることがあります。借入では複利が「敵」になる点に注意しましょう。

72の法則と複利の考え方を知っておくと、「この利回りなら何年で2倍か」「長く続けるとどれだけ差が出るか」を直感的に判断できるようになります。まずは身近な数字で計算しながら、長期・積立・分散を意識してお金を育てていきましょう。

※本記事は複利や72の法則に関する一般的な情報をまとめたものであり、特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。試算で用いた利回りは一例で、将来の運用成果を保証するものではありません。正確な金額や個別の判断については、金融庁・国税庁などの公式情報や、金融機関・税理士などの専門家に必ずご確認ください。投資は自己責任で行ってください。

よくある質問

複利とは何ですか?

複利とは、元本だけでなく運用で増えた利益にもさらに利益がつく仕組みです。利益を引き出さずに再投資することで、お金が雪だるま式に増えていきます。

単利と複利では将来どのくらい差が出ますか?

100万円を年5%で運用すると、30年後は単利で250万円、複利では約432万円になります。期間が長いほど差は加速度的に広がります。複利計算ツールで自分の条件を試せます。

72の法則とは何ですか?

複利で運用したお金が約2倍になる年数を「72÷年利(%)」で暗算できる目安です。年利6%なら約12年、年利3%なら約24年で2倍になる計算です。

72の法則はどのくらい正確ですか?

あくまで概算ですが、正確な複利計算とよく一致します。たとえば年利6%の正確な2倍化年数は約11.9年で、72の法則の12年とほぼ同じです。金利が1〜2割の範囲で特に精度が高くなります。

なぜ長期投資ほど複利が効くのですか?

複利の利益は後半になるほど大きくふくらむためです。最初の数年は地味でも、20年・30年と続けると「利益が利益を生む」部分が雪だるま式に増え、元本との差が大きく開きます。